群像斷裁

書誌情報

昭和35年  1月30日発行(1960)
著作者 大宅壮一
発行者 車谷弘
印刷所 理想社
発行所 文藝春秋新社
13.4cm×19.2cm、本文316頁

 
目次

まえがき
憲法調査会のめんめん またの名を憲法改正会
 いよいよ紅白試合
 いずれも再軍備論者
 学識経験業という肩書
 批判派のめんめん

「思想の科学」のスターたち 毛なみのよい御曹司が大部分
 同想同思の大世帯
 主要人物の共通点
 鶴見姉弟の熱意

日本の孤島「常磐会」 学習院出の純血種女性
 二つの流れ
 言語と特権
 理事会の人たち

三人娘の「七光会」 いつまで続くか親たちの光
 名門子弟の成功率
 三人娘売り出す
 三人を評定すると…

マス・コミの産物「若い日本の会」 多角経営的な“文壇芸能人”たち
 警職法反対で結成
 会員のプロフィル
 彼等を分析すれば

「横綱審議委員会」の面々 相撲協会の“おかざり”的存在
 “横綱”の神格性
 委員会誕生の内幕
 八人のサムライ
 委員の役割

「労農派グループ」の教授たち 総評と左派社会党の理論的支柱
 左右の正面衝突
 “合法共産党”
 三人の中心人物
 行動指針

「喜劇人協会」相撲見立て “お笑いブーム”に乗っては見たが
 ブームの糸口を作る
 私製番付
 一皮むけば

ブームに浮び上る「史学会」 若い世代の歴史教育の空白は埋まるか?
 日本史第三期ブーム
 紀元節論あれこれ
 皇室と紀元節

量産日本一の早稲田文学 「くそリアリズム」の主流
 小説家メーカーの大手筋
 『早稲田文学』の復刊
 ワセダ派の系譜
 早稲田と慶応

芸能界の社会党「新劇」 有力劇団兵隊見立て
 新劇では食えない
 新劇団の台所

プロ野球・陰の人々 三人の“天皇”をとりまく実力者たち
 プロ野球の組織
 君臨する“法皇”
 実力者チーム

独立を達成した「シナリオ作家」 新しい植民地で活躍する人たち
 文学から独立
 傾向的分類
 分化する作家たち

星雲状態の「日本宇宙旅行協会」 「ロケット協会」と衝突
 四千名こえた火星地主
 冗談が新聞記事に
 売上金に責任を持て
 “旅行”から“飛行”へ

嵐の谷間の「日本ペン」 二つの世界につながる対立
 奇形児として誕生
 ペンクラブの“淀君”
 日本人の“無原則”

投機的な国際興行師 舶来芸術ブームに暗躍
 世界のかせぎ場
 米・ソの芸術攻勢
 “呼び屋”の素顔
 四つの条件

国鉄と結びつく「旅行業者」 退職者のハケ口にもなる
 切符売上げ激増
 旅行業者さまざま
 退職者大歓迎

人気稼業「野球解説者」 ニュー・フェース出そろう
 “野球漫才”大繁盛
 芸能化した“小西節”
 ズバぬけた中沢不二夫

近代日本のエネルギー源 石炭・石油・原子力を動かす人々
 深刻な石炭業界
 日の出の石油業界
 激しい生存競争

サラリーマン脱出部隊 マス・コミめがけて殺到
 新鮮な魅力
 二重生活を続ける体力
 脱出しない人たち
 マス・コミの花ざかり

日本中釣りテングで超満員 群雄割拠の釣り団体
 魚族保護が必要
 信用出来ない“釣り情報”
 病コウモウの人たち

民主化の産物「身上相談ブーム」 名士の回答にクイズ的興味
 読物になった相談欄
 “身上相談”劇も登場
 人生二つの危機

各界審判“しっかり” 国をあげて無法則時代
 “一億総違反”
 よろめき審判
 拳闘
 海の向こうのサイン

需要急増の写真作家 “社会科”と“婦人科”二つの集団
 親方的なプロ作家
 互いにコンプレックス
 収入ではまだまだ

“参議院座”の新加入者 マユにツバつけて見守ろう
 A級の国会ダヌキ
 末が思いやられる
 夢敗れた落選組

前衛好きの日本人 建築・演劇・写真・絵画の四天王
 弁証法的統一建築
 口八丁、頭五丁、手三丁
 競馬以上の演劇を
 “勅使河原四天王”

マス・コミに登場する財界人 こり出すと会社は“左前”に……
 完全なプロもある
 ベスト・セラーも書く
 財界の大仏次郎

パッとしない政界文筆人 マス・コミ政治の時代というけれど……
 “実力者”は落第
 社会党の文筆人

替玉横行の芸能人文筆界 天下の人気者を“鑑別”する
 ニセ金的文章ハンラン
 純金・高峰秀子
 マメな演劇人
 落語家、書きまくる

放送タレント合格“文化人” マス・コミの世界に新しい植民地
 教養番組に登場
 硬派の人たち
 軟派列伝

“逃げ腰”の講師団 日教組批判の投げた波紋
 事大主義の講師団
 3Mのウエイト薄れる
 講師団の役割と責任

“グラマー作家”はんらん 中小出版社の“生きる”手段
 文学は変質する
 横綱は広池、瀬戸内
 大学版・中学版
 「女はいないか?」

反省と分解作用の「右翼」 “第三の道”を往く「新日協」
 成熟期の初期
 ブラック・ドラゴン
 時代のシブキを浴びて
 “第三の道”の「新日協」

男性を使う婦人たち 男の経済力が弱くなった?
 事業宣伝より自己宣伝
 官界進出組は少ない
 民放は有望?

映画六社の社長さん テレビ出現で“曲り角”に当面
 映画六社の野球見立て
 慶大出身の二世たち

最高裁判事を裁く 十五人の思想と人がら
 最高裁の盲点
 十五名を採点すると

各界碁将棋天狗名鑑 アマとプロは段違い
 ブレイン・スポーツ
 素人NO・1の一本松氏
 大阪屋の御曹司・山陽

ジンクス破る二代目経営者 ようやく近代的になった出版業
 一流でも中企業
 二代目社長
 ベスト・セラーあれこれ

フルシチョフ遠征従軍記

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