国語教育改革 (2019年9月27日作成)
 2020年度から、学校教育の現場にはかつてないほどの大きな変化がもたらされます。「新学習指導要領」と「大学入学共通テスト」がいよいよ実施されるためです。
 小学校で英語とプログラミングが必修化されたり、大学入試に英語民間試験が導入予定であることも注目されていますが、このところ「国語」に関する改革も大きな話題になっています。今回はキーワード「国語教育」から関連記事の索引を10件紹介します。
 従来のセンター試験に代わって実施される「大学入学共通テスト」の“プレテスト”が昨年11月に行われましたが、その中の国語試験問題に駐車場の契約書や高校の生徒会規約などの実用文が出されたことが、教育界に大きな衝撃を与えました。
 従来の高校2・3年生の「現代文B」は、来年度から実用的なテキストを扱う「論理国語」と文学作品を扱う「文学国語」に分けられますが、入試に実用文が出されるようになると、ほとんどの学校は「論理国語」を採用することになるかもしれません。多くの生徒たちが授業の中で様々な小説に出会う機会が奪われてしまうことに、多くの記事中で危機意識が訴えられています。
 現在の子どもたちに欠けている“基本的な読解力”を養成することが、今回の国語教育の改革の目的だと言われています。AIの時代に生きていく上で必要とされる力は何なのか、学校教育の中で何を教えるべきなのか、これからも議論が深まりそうです。
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No1      
記事種類 
タイトル  「文学なき国語教育」が危うい! 教科書が読めない学者たち ※国語教育に関する改革に潜む大きな問題、新井紀子『AI vs.教科書が読めない子どもたち』
 
執筆者  紅野謙介
雑誌名 
文学界
発行日 
2019年09月
ページ  34-37
備 考  ‖紅野謙介[日本近代文学,日本大学]‖国語教育
 
 
No2      
記事種類 インタビュー
タイトル  「文学なき国語教育」が危うい! 理系教育にも文学は必要だ…物理学者と数学者に聞く ※廣田勇、伊原康隆、聞き手・伊藤氏貴
 
執筆者  広田勇/伊原康隆/伊藤氏貴
雑誌名 
文学界
発行日 
2019年09月
ページ  50-55
備 考  ‖広田勇、廣田勇[京都大学]‖国語教育
 
 
No3      
記事種類 座談
タイトル  「文学なき国語教育」が危うい! 現役高校教師座談会 「文学」で「論理」は十分学べる ※樋口智則、八木澤宗弘、田畑千博、司会・伊藤氏貴
 
執筆者  樋口智則/八木沢宗弘/田畑千博/伊藤氏貴
雑誌名 
文学界
発行日 
2019年09月
ページ  62-73
備 考  国語教育
 
 
No4      
記事種類 
タイトル  旬選ジャーナル 目利きが選ぶ一押しニュース 33回 〈アクセス〉 22年度新学習要領「論理国語」に賛否 2月24日、毎日新聞(筆者=小国綾子)
 
執筆者  神山典士
雑誌名 
文藝春秋
発行日 
2019年05月
ページ  470-471
備 考  国語教育
 
 
No5      
記事種類 
タイトル  国語教育「改悪」がもたらす未来 このままでは「AIに負ける」子どもたちが生まれる。いまこそ真に必要な国語教育とは ※2年後に迫る国語教育改革
 
執筆者  伊藤氏貴
雑誌名 
Voice
発行日 
2019年03月
ページ  160-167
備 考  ‖伊藤氏貴[文芸評論家]略歴‖国語教育
 
 
No6      
記事種類 
タイトル  高校国語から文学の灯が消える 契約文や図表を読み解くことが本当の「国語」教育なのか… ※「生きる力」をどう捉えるか、文学に「論理」はないのか、プレテストの驚くべき内容、他
 
執筆者  阿刀田高
雑誌名 
文藝春秋
発行日 
2019年01月
ページ  204-211
備 考  ‖阿刀田高[作家,コラムニスト]‖国語教育
 
 
No7      
記事種類 
タイトル  高校国語から「文学」が消える ※AIが今後も人間に決して勝てない分野の「読解力」の修得を無視した「国語」改革
 
執筆者  伊藤氏貴
雑誌名 
文藝春秋
発行日 
2018年11月
ページ  84-86
備 考  ‖伊藤氏貴[文芸評論家]‖国語教育
 
 
No8      
記事種類 対談
タイトル  読解力で生き残る 数学者・新井紀子さん×投資家・ぐっちーさん対談 AIに負けないリアルな読解力 ※『AI vs.教科書が読めない子どもたち』著者の新井紀子さん
 
執筆者  新井紀子/ぐっちーさん
雑誌名 
AERA
発行日 
2018年04月16日
ページ  14-15
備 考  ‖新井紀子[数学]‖国語教育,読み書き能力
 
 
No9      
記事種類 
タイトル  読解力で生き残る 教育 読解力低くする「関係の貧困」 教育現場から見る「教科書が読めない」問題
 
執筆者  
雑誌名 
AERA
発行日 
2018年04月16日
ページ  24-26
備 考  国語教育,読み書き能力
 
 
No10    
記事種類 対談
タイトル  文学なんて要らない!? 斎藤兆史・英学者×野崎歓・仏文学者 追い詰められた文学部と教養課程 語学の先にある豊かな世界を伝えたい
 
執筆者  斎藤兆史/野崎歓
雑誌名 
中央公論
発行日 
2011年11月
ページ  104-113
備 考  ‖斎藤兆史[東京大学]略歴‖野崎歓[フランス文学,一橋大学]略歴‖国語教育,大学,文学教育,学部,教養課程