イベント2019/11/15

迷宮書庫探検ツアーのご案内  12月14日(土) 

迷宮書庫 探検ツアー(無料見学会)のお知らせ

●過去と未来をつなぐ雑誌のワンダーランド!
●明治・大正・昭和のレトロな雑誌がぎっしり詰まった迷路のような書庫の旅!
●最新鋭の雑誌記事索引データベースを検索して、お探しの雑誌記事をゲット・・・!

当館では、毎月第2土曜日に館内の見学会を開催しています。

[雑誌、棚からひとつかみ ~“オカルト雑誌”の巻~]

『ムー』の一人勝ちとも言われ、他にほぼ存在しないのではとも言われるオカルト雑誌ですが、調べてみるとかつては様々な種類のオカルト雑誌、オカルト特集記事掲載雑誌が刊行されていました。なかにはオウム真理教事件で有名な麻原彰晃が登場し、事件当時大いに話題になったものもありました。この事件の影響のためか多様性のあるオカルト雑誌が休刊することになったそうです。その後、精神世界に特化したもの、UFOと宇宙人、都市伝説を取り上げたものなどがオカルト雑誌の中心となったようです。(『サイゾー』2017年4月号:競合誌は呪われて廃刊する!? なぜ「ムー」だけになったのか?オカルト雑誌業界の“あの”タブー)

“この雑誌がオカルト雑誌なのか否か”について、肯定的にとらえられる場合もそうでない場合もあり、ここで紹介する雑誌が該当するのかどうか心許ないのですが、オカルト雑誌の範囲を広く解釈して紹介できればと思います。

『ムー』発行・学習研究社

オカルト雑誌と言えば殆どの方が思い浮かべるであろう雑誌です。1999年から掲載された「Mu View Point」では各界の著名人から「ムー」について愛情溢れる賛辞、批判、お褒めの言葉、叱責が語られています。例えば「危なくも何ともない雑誌なんて存在意味がない。」「想像力を前向きにかき立てる存在」「次に描こうと思っていたネタを、先に「ムー」でやられたりすると、うれしいような困ったような気持ちに」など。一方三上丈晴編集長のインタビューでは「『ムー』っていう雑誌は独自の見解を持たないんですよ。あくまで媒体なんで。“ムー説”は出さない。研究家の方を弁護する。韮澤さんと大槻教授が論争したら、あくまで韮澤さんの側に立って弁護するのが『ムー』だと思うんです」『不思議ナックルズ』2008年6月号と答えられています。

雑誌『CDジャーナル』の長谷川町蔵氏と山崎まどか氏の対談記事では“オカルト色が強くてSFにもファンタジーにも歴史モノにも分類できない学研『ムー』の記事内容そのまま”の映画を「ムー映画」として取り扱うという企画が掲載され、スピルバーグやシャマラン作品など有名作品が「ムー映画」として論じられています。

雑誌『ムー』と『Newton』同年同月号のシンクロ事例を表紙を見比べて調べてみました。『ムー』/『Newton』の順番に記載してあります。

2018年6月号「神か悪魔か!?人工知能の黙示録大予言」/「人工知能は人を超えるか」

2017年12月号「最新マルチバース理論が解き明かす宇宙の真実」/「空間の急激膨張インフレーションが生んだ無数の宇宙 マルチバース宇宙論」

2017年8月号「次々と発見される系外惑星に生物が存在する可能性が!!」/「宇宙文明はどのくらい存在するのか」

所蔵
・1979年11月創刊号、1981年9月、1982年1月~最新号までほぼ欠本なく所蔵しています。
                    

『UFOと宇宙』発行・ユニバース出版社

『トワイライトゾーン』発行・ワールドフォトプレス

UFO研究家の久保田八郎氏が設立したコズモ出版社から『UFOと宇宙コズモ』として刊行されました。その後ユニバース出版社と社名を改め雑誌名も『UFOと宇宙』に変更。休刊期間を挟んでKKワールドフォトプレスから『UFOと宇宙 トワイライトゾーン』として刊行。後に雑誌名を『トワイライトゾーン』として1989年12月号まで刊行されました。編集長は久保田八郎氏、矢沢潔氏、武田益尚氏、中村省三氏などが努められました。矢沢潔氏は後に『サイエンスマガジン・コズモ』を創刊されました。武田益尚氏は後に『ムー』の編集顧問を務められた武田崇元氏とのことです。

 ※『モノ・マガジン』掲載の中村省三「トワイライト・ゾーン風雲録 70年代~80年代オカルト・クロニクル」2016年9月16日~2017年9月16日連載による。

所蔵
・1973年8月創刊号~1989年12月休刊号までほぼ欠本なく所蔵しています。

『エニグマ』発行・ユニバース出版社

ユニバース出版社で矢沢潔氏が初めて編集長として作った雑誌とのことです。

創刊号では「よみがえれ冷凍人間 低温生物学の可能性を探る」「金を生みだす“生きた原子炉” 米・国家機密『ガチョウ計画』から」などの記事がおもしろいです。「科学的」な印象です。

所蔵
・1976年12月創刊号と1977年8月廃刊号を所蔵しています。

『コズモ』発行・ユニバース出版社

『サイエンスマガジン・コズモ』として発行されました。『UFOと宇宙』の編集長でもある矢沢潔編集長の念願だったサイエンスミステリー指向が開花したビジュアル科学雑誌とのことです。オカルト雑誌に分類できるのか判断に迷うところです。

所蔵
・1981年3月創刊準備号~1983年8月休刊号まで欠本なく所蔵しています。

『超宇宙マガジン』発行・三崎書房

創刊号には「特選インタビュー・ドキュメント 細野晴臣と語るUFOと宇宙」という記事が掲載されています。

所蔵
・1982年1月創刊号のみ所蔵しています。

『ボーダーランド』発行・角川春樹事務所

荒俣宏責任編集の雑誌。横尾忠則氏のロング・インタビュー「宇宙人とのコンタクト体験・全告白」や創刊号からの連載記事「不思議ワクワク発見! 高塚光と高田万由子の超常査察レポート」など、どこまで本気なのかわからない記事が大量に掲載されています。

所蔵
・1996年6月創刊号~1997年9月休刊号まで欠本なく所蔵しています。

『伝説と奇談 日本六十四州 東京篇』発行・山田書院

主に江戸時代の江戸(東京)の伝説や奇談を掲載しています。

所蔵
・1966年4月創刊号のみ所蔵しています。

『AZ(アズ)』発行・新人物往来社

創刊号から1989年2月(通巻7号)まで連載された中島渉「世界サイキックウォーズ」(初回は「米ソサイキックウォーズ」。2~4回掲載号は欠本)は面白い内容でした。

所蔵
・1987年8月創刊号~1995年5月休刊号までほぼ欠本なく所蔵しています。

『GOD MAGAZINE』発行・徳間書店

創刊号でオカルチャーという言葉が盛んに使用されていて(オカルト+カルチャー)と思いましたが、掲載記事「パンドラの箱を開けちゃった ラディカルな秘教戦略家 武田崇元 神人・魔人・新人類 直撃インタビュー」では“「オカルチャー(“反知”文化)やる」ってのは”との記載があり、さらに8月号の編集後記では“創刊号で造語した「オカルチャー」なるタームが一人歩きしはじめ、他誌でも引用されている。O・CULTURE(O=霊)”との記載もあり、意味が分らなくなってしまいます。現在では(おたく+カルチャー)で通用しているような気がします。

所蔵
・1985年5月創刊号、8月号、12月休刊号を所蔵しています。

『MAYA(マヤ)』発行・学習研究社

所蔵
・1988年10月創刊号と1990年6月のみ所蔵しています。

『パワースペース1999』発行・福昌堂

月刊空手道の別冊として刊行されました。本来は格闘技関係を専門に扱う出版社とのことですが、カラーグラビアページは少なく、「世界の不思議・未知」を真面目に取り上げて作られている雑誌だという印象です。1992年6月から『パワースペース』に改題され表紙下部の記載も「月刊空手道別冊の超能力雑誌」から「月刊空手道別冊の超科学雑誌」になりました。1995年11月号の後にリニューアル予定でしたが休刊となりました。

所蔵
・間に欠本を挟みながら1991年4月創刊号~1995年11月号まで所蔵しています。

『evah(エヴァ)』発行・サンマーク出版

創刊号では田原総一朗氏のインタビュー記事「『脳内革命』の核心に迫る 著者の春山茂雄氏にインタビュー」が掲載されています。

所蔵
・1996年11月創刊号~1997年12月休刊号まで欠本なく所蔵しています。

『不思議な雑誌』発行・日本文芸社

所蔵
・1963年6月創刊号のみ所蔵しています。

『不可思議』発行・明文社

所蔵
・1983年5月創刊号のみ所蔵しています。

『たま』発行・たま出版

所蔵
・1966年7月創刊号のみ所蔵しています。

『オカルト時代』発行・みのり書房 

所蔵
・1976年9月創刊号~1977年4月号まで所蔵しています。

『週刊X-ZONE(エックスゾーン)』発行・デアゴスティーニジャパン

所蔵
・1997年5月20日創刊号~1999年1月12日号まで全て所蔵しています。当館所蔵で唯一のオカルト週刊誌です。

※発行元は所蔵している最新号に基づいています。

2019年11月5日現在

 

ぜひ「迷宮書庫探検ツアー」にご応募ください。

1.「大宅壮一の書斎」で鉛筆書きの「手書き原稿」を執筆デスクに腰かけてご説明します。

2.珍しい雑誌、著名な雑誌を紹介しながら書庫をご案内します。
3.雑誌記事索引データベースを自由に検索。検索のコツも伝授します!
4.雑誌を15冊無料閲覧できます。

 

●応募要領は下記の通りです。

〔開催日〕 :2019年12月14日(土)(毎月第2土曜日開催

〔時 間〕 :午前9時45分から10時45分(約1時間)

〔参加費〕 :無料

〔参加特典〕:雑誌を15冊まで閲覧できます。

〔募集人数〕:10人(先着順)

        ※団体(5人以上)での見学については担当にご相談ください。

               別途日時を調整することもできます。

〔応募方法〕:メールの「件名」に迷宮書庫探検ツアー参加希望と明記の上、下記〔応募宛先〕までメールでお申込ください。先着順に受付メールを返信します。メール連絡できない方は電話で受付ます。メール本文にお名前と開催日、連絡先のメール・アドレスと電話番号もお書き添えください。(応募については、個人単位でお願いします。)

〔応募宛先〕:E-mail:kengakuoya-bunko.or.jp

      (★の部分を@に変えてご利用下さい)

〔応募締切〕:2019年12月11日(水)17:00受信まで

〔担 当〕  :黒沢

※「迷宮書庫探検ツアー」に関するお問い合わせは、上記〔応募宛先〕または電話03-3303-200011時から16時、祝日を除く月曜日から金曜日)にお願いいたします。

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